あいはらとドッヂボール

幼稚園のころ、先生がドッヂボールを始めた。ドッヂは初めてだったけど、当たらないように逃げるのが楽しかった。当時あまり運動が得意ではなかった自分にも楽しいと思えた。
次の日からドッヂがとても楽しみになった。時には先生にせがんだこともあった気がする。
小学校に入って、休み時間にはいろいろなスポーツがやられていたけど、小3あたりから、率先してドッヂをやり始めた。
自分は決してボールを取る方ではない。むしろ最後まで逃げ回るタイプだ。
本来、当てるのが楽しいのかもしれないが、それはたまにで良かった。強い人のボールが奇跡的に取れた時はうれしかったし、とにかく、みんなで、休み時間になったら線をひいて、チームを決めて、たまに先生も巻き込んだりして。それでやるのが楽しかった。
自分から「ドッヂボールをやる会」なるものを作ったり、勝手に他のクラスに果たし状を出したりした。活動的だった。けどあくまで自分としては、ただただドッヂをやりたかった。
基本的にドッヂボールをやる毎日は小6まで続いた。幸せだったと思う。

中学にあがって、初めはドッヂをやろうとしたが、メンバーが少なかったり、校庭がきつかったりでドッヂはやらなくなってしまった。
でも、今でもたまに、あのドッヂ漬けの毎日を思い出す。休み時間にやるドッヂボールがとても楽しくて、大好きだった。